感性のバケモノたちの発火点を記録と記憶に刻んだバイク乗りの写真集発売!
巨匠・十文字美信氏による藤崎正記氏をテーマにした写真展は鎌倉の十文字先生ご自身のカフェ兼ギャラリーで2年前の春に≪「修羅」失われた記憶≫として催された経緯があります。
今回は新刊写真集『藤崎』の出版記念を記念した都内での展示会になります。
開催初日のレセプション前に超フライングで訪問して購入してきました。
カッコいいというのは大事です。カッコいいから憧れもします。
写真の藤崎氏はトッぽいし文句なくカッコいいのです。洗練され垢ぬけた印象を受けます。
収録された作品の中に若き日のボブ・ディランを彷彿とさせる1枚がありました。
藤崎氏が既に高校生時代にビートニク系のアレン・ギンズバーグの詩やジャック・ケルアックのロード小説に親しんでいたのは想像に難くないと思います。それが高校生と考えると随分と突出したセンスと感性の持ち主であったはずです。故に不世出のアートディレクターで偉大でカッコいい大先輩なわけです。
その藤崎氏と十文字氏という若い2人の天才がスパーク火花を散らしあったのが『藤崎』という作品です。
まだそこが「夢の島」と呼ばれていた頃の東京の埋立地で夜明け前に直線道路をトーハツ・ランペットをチョッパーに改造したマシンで疾走し炎上するという行為に時代を駆け抜けようと試みる雄叫びが聞こえてきます。
十文字先生のデビュー前の習作だけに、逆説的にそこに写真家の出発点や衝動を見る気がします。
藤崎氏は1964年に設立された横浜の伝説的MCクラブの結成メンバーの1人です。そこから有形無形の影響を私なども受けています。そして、その意思は継承され続けていくと信じます。
巨匠・十文字美信さんの『藤崎』展リターンズです。
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十文字美信「藤崎」
http://www.superlabostoretokyo.com/2020/06/bishin-jumonji-fujisaki/
会期: 2020年8月28日(金) – 10月24日(土)
会場 : SUPER LABO STORE TOKYO
101-0064 東京都千代田区神田猿楽町1-4-11
tel : 03 6882 4874
時間 : 12-6pm 火 – 土、祭日
定休日 : 日、月
<略歴>
十文字美信(じゅうもんじ びしん)
1947年横浜生まれ。20歳のとき職場で「暗室」の文字を見て、写真家になろうと決意。以来40年以上、独自の作品を発表し続けている。
1971年に独立。デビュー作「untitled」(首なし)がニューヨーク近代美術館で開催された「New Japanease Photography」展(1974年)に招待される。
デビューから現在まで一貫して、鑑賞者の記憶や心理に深く分け入り、写真のイメージを広げようとする。
▼写真家 十文字美信さんのオフィシャルサイト
https://jumonjibishin.com/
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