公開をうっかり見逃してしまった方にも朗報てす♪

公開をうっかり見逃してしまった方にも朗報てす♪

お遍路さん帰りの管直人元総理が公開終了前日の10月27日に秘書&SP連れでお忍びっぽく渋谷のミニシアターで駆け込み鑑賞した映画『100,000年後の安全』のDVDが12月23日発売だそうです♪
足かけ7カ月の東京公開、全国70カ所強のロングランヒットでしたが、それでも都市部でなければ公開されなかったり、仕事が忙しくついつい見逃してしまったりした方だって多い筈ですもんね。
管さんも国会内でのこの作品の無料上映会の時は見逃してしまったんでしょうね。

【映画『100,000年後の安全』公式サイト】http://www.uplink.co.jp/100000/

黒猫:「吹き替えはマドセン監督の声を田口トモロヲさんらしいよ」
白猫:「NHKのプロジェクトXのナレーションの人だよね?」
黒猫:「日本最古のアングラ劇団『発見の会』出身でもあるよね」
白猫:「えっ~、先週日暮里で見た『春と修羅場』の劇団ですか?」
黒猫:「そもそもトモロヲさんが監督した劇場公開作品は2本とも観てるだろ?」
白猫:「『アイデン&ティティ』と『色即ぜねれいしょん』だっけ?」
黒猫:「2本とも音楽はオーケストラFUKUSHIMAの大友良英さんだよ」
白猫:「えっ~!ワシ、NHK『胡桃の部屋 』の音楽が大友さんだったと最近気がついただよ」
黒猫:「伊勢谷友介が好演していた2009年のNHK『ドラマスペシャル・白洲次郎』も大友さんの音楽だったよね」 
白猫:「知れば知るほど大友良英さんだよね♪」

映画『100,000年後の安全』≪緊急公開にあたって≫

「おカネ」より「モラル」を優先して生きる

4月2日に緊急公開した『100,000年後の安全』は当初アップリンクで1日1回岳の上映でしたが、今日、6月14日現在では70館以上もの映画館で上映されるようになりました。パンフレットもできていなかったのですが、6月17日から始まる福島フォーラムでの上映に間に合うかたちでやっとできます。以下の文章はパンフレットの編集を終えた時点であとがきとして書きました。

原発と高レベル放射性廃棄物の問題をできるだけシンプルに「おカネ(経済)」と「モラル(倫理)」という二つの面から考えてみました。原発が作られるところには莫大な交付金が渡されます。それは万が一のリスクと引き換えに「おカネ」を与えられるわけです。その地域においては「おカネ」がありがたいのであり、原発がありがたいわけでなく他の産業でもいいのです。この「おカネ」はよく考えると、先払いの生命保険のようなものではないでしょうか。そのような先払いの保険で得をするのは、後世の人ではなく現在の人だけです。せいぜい子供、孫の代まではその「おカネ」の恩恵を被ったとしても10万年とは言わず、1000年後の人には関係のない「おカネ」でしょう。今の世の中の大半の人は目先の「おカネ」に弱いものです。そのことをわかった上で、原発を作る地域の人に後世の人のことを考えなくさせる位の額を目の前に見せて原発を作るというのは「モラル」に反した行為だと思います。
また、原子力が生まれたときのことを想像してみます。未来のエネルギーを人類は手に入れました。ただ同時にそのエネルギーを得るときに出るゴミ、放射性廃棄物を無害化することはできませんでした。最も危険なゴミ、高レベル放射性廃棄物が無害になる期間がヨーロッパでは10万年、アメリカの基準では100万年にもなると計算されています。そこで人は「おカネ」のことだけを考え、このゴミ処理や万が一の事故を計算に入れなければ、原子力から得る発電は安いということで原発を作り出しました。放射性廃棄物をどう処理するかは後回しにして、目先の「おカネ」を優先して開発を進めたわけです。科学の力を信じるなら、放射性廃棄物を無害化することはいつの日かできるのではと期待はしますが、現在はできません。原子力を発明したとき、その放射性廃棄物を無害化する技術を確立することなく、その処理問題を後世に押し付けるしかないという事がわかった上で実用化したのは、特にそのことを一番知っていた科学者、そして「おカネ」を優先した企業の社長の判断は「モラル」に反する行為だったのではないでしょうか。
福島第一原発の事故の後、ドイツとスイスが期限を決めて原発を廃止することを決めました。日本における放射性廃棄物の処理問題を考えるためには、まずその危険なゴミの総量を確定する必要があります。原発が稼働している限りゴミは作り出されるので、いつまでに原発を全て停止するかを決める必要があります。そうすることにより、それまでに出る放射性廃棄物の量を計算して予想することができます。さて、現状では放射性廃棄物を無害化する技術はないので、僕が考える案としては、国有地の中で最も地震の影響が少ない場所に、地層処分場を作るというのが現実的ではないでしょうか。ただ、原子炉4基のフィンランドの処分場がオンカロの規模ですから、54基の原子炉を持つ日本はオンカロをいったいいくつ作ればいいのでしょうか。途方に暮れます。そして日本に地震の影響を10万年にわたって受ける可能性がない場所などあるのでしょうか。絶望的な気持ちになります。でも、この放射性廃棄物の処理の問題を後世に押し付けてよしとすることはできません。映画の中でも言われているように、原発に賛成、反対に関わらず、たとえ明日、世界から全ての原発が無くなり自然エネルギーで電力がまかなえるという夢がかなったとしても、放射性廃棄物は残るのです。この映画を観終わった後、日本の現状を考えると絶望するのはたやすいことです。しかし、絶望したままでは問題を先送りするのと同じです。
まだ間に合います、未来に生きる今の子供たちを想い、「モラル」を「おカネ」より優先するのです。それがどんなに莫大な額になろうとも原子力を利用してきた私たちの責任で、この時代にけりをつけるしかありません。日本に住む私たちにとって、この映画が、放射性廃棄物処理の問題を先送りする事なく、思考停止することなく、思考放棄することなく、この時代に解決するのだという「覚悟」を持つきっかけになればと思います。

       浅井隆(アップリンク社長)   2011年6月14日
   
≪映画「100,000年後の安全」≫ 原発から生まれる放射性廃棄物の危険について~フィンランドの場合~
■ 原題:INTO ETERNITY
■ 監督:マイケル・マドセン ■ 出演:マイケル・マドセン
■ 2009年 デンマーク/フィンランド/スウェーデン/イタリア合作
■ 75min ■ 言語:English ■ 提供:アップリンク

2010年 パリ国際環境映画祭グランプリ
2010年 アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭・最優秀グリーン・ドキュメンタリー賞
2010年 コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭・有望監督賞
2010年 ノルディック・パノラマ最優秀ドキュメンタリー賞受賞

【「アップリンク」(東京・渋谷)】http://www.uplink.co.jp/factory/log/003924.php
【映画『100,000年後の安全』予告編】http://www.youtube.com/watch?v=K7S7LfBlLgg
http://www.youtube.com/watch?v=HCdp_uHZ8e4

※NHK BS「世界のドキュメンタリー」…「地下深く永遠に~核廃棄物10万年の危険」
…2010年 国際環境映画祭(パリ)グランプリ受賞
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/110216.html

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【浜松市民映画館『シネマイーラ』(中区田町)】http://www.cinemae-ra.jp/
※映画『100,000年後の安全』(2009年) http://www.uplink.co.jp/100000/
※映画『ミツバチの羽音と地球の回転』(2009年)
http://888earth.net/index.html
※映画『祝(ほうり)の島』(2010年)
http://www.hourinoshima.com/

※小出教授『10万年先まで危険が続く...核廃棄物の現実』
http://www.youtube.com/watch?v=UhWeIC0NGIs
※NHK BS 第4回 もう一度見たい!世界のドキュメンタリー 特別週 検証原子力発電
http://www.nhk.or.jp/wdoc/yotei/index.html
※「終わらない悪夢」(前編)
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/110516.html
※「終わらない悪夢」(後編)
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/110517.html

※映画『六ヶ所村ラプソディー』 http://www.rokkasho-rhapsody.com/

【クラフトワーク『放射能』】
http://www.youtube.com/watch?v=eaScyfSHc-Y&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=kXD6Gtinvbc&feature=related


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