空飛ぶ円盤には乗ったことはないけれど…

空飛ぶ円盤には乗ったことはないけれど…


文庫本に自分の名前が載ったことはあるんです(笑)。
誰も知らない小さな小さな出来事だけど、自分が生きてこの世に存在していた証のひとつみたいな気もしてチョビッと満足です。
初版(今は絶版だから古本屋で時おり見かけるくらいですが…)が平成元年の新潮文庫「現代無用物事典」(朝日ジャーナル編・あ281)がソレです。
そこそこ売れたのか、手元の文庫は14刷とありますから増刷もされていたようです。
これは朝日新聞から出ていた硬派週刊誌「朝日ジャーナル」に毎週連載されていた「こんなものいらない」を編集したものです。
朝日ジャーナルといえば、70安保闘争の頃は「右手に少年マガジン、左手に朝日ジャーナル」ってくらいに大学生には読まれていた週刊誌で、歴代の編集長には筑紫哲也さんもいたりもします。
空飛ぶ円盤には乗ったことはないけれど…


その文庫の“小さな疑問大きくこだわる篇”の「有料道路」の項目の片隅に「バイクの反乱」として1ページだけ登場させてもらいました。
東名高速道路や名神高速道路などは交通量の多いドル箱的な路線なので、実はとっくの昔に建設費の償還は終わっていて本来は無料開放すべき道路だったのです。
当時の日本道路公団は年報で「道路整備特別措置法の規定によって決められた料金の徴収期間が満了した道路および建設費などを償還した道路は、順次に無料開放しています」と、高速道路や有料道路について立派な能書きをたれていますが現実は微妙に違いました。
償還の終わった東名や名神がタダにならないどころか、当時は値上げだって行われていました。無料開放すべき道路がタダにならない秘密は「プール採算性(プール制)」にありました。簡単にいえば、黒字路線のお金を赤字路線にまわしたり、新しい路線の建設費用にまわしていたわけです。今も続く問題のひとつです。
そんなわけで、「道路なんて社会資本は本来はタダのもんやろ?」という発想でツッコミを入れたのが、僕たちでした。
あれから20年以上も経って、今頃になって似たようなことを主張している野党第一党もいますが考え方が遅くて笑ってしまいます。
あの頃は、既成政党には無視されるならまだしも、逆に自らの政党が僕たちが始めた運動の主導権をとれないと見るや「時期早尚」とか「逆効果」とか「バイクネズミ溝」

以下は、当時の僕たちバイク乗りの運動を簡単に紹介されていた、この文庫本の「バイクの反乱」(P54)のコラム記述です。

●バイクの反乱
「バイクの通行料金が普通車と同じなのはおかしい」と、バイクのライダーたちが反乱を起こしている。
26歳の東京の会社員、小池延幸さんが事務局長を務める「バイク差別と闘うライディング・ハイ連絡会」(会員約180人)がそれで、「バイクの通行料金は、道路整備特別措置法に定められた『公正妥当なもの』とは言えない」との主張だ。
その弁護士で、自分もバイクで走り回っている大津卓滋さん(東京国際合同法律事務所)は言う。
「バイクと普通車では、そもそも道路の痛み方が違う。四輪車とケンカするつもりはないが、バイクは二人乗りも禁止されているのだから、まあ半額は返すべきではないか」
そして小池さんたち約千人は「バイク差別」を裁判に持ち込み、いま東京地裁で審理中。訴訟を起こした一人ひとりが「私は昭和○○年○月○日、○○高速道路を○○入り口から○○出口までバイクで走りました」との報告書に、普通車と同額を取られた「領収書」を張り付け、料金の返還を求める証拠書類として提出した。

まぁ、そんな闘いが大昔あったというわけです。
残念ながら「バイクの街・浜松」のライダーからは大きなうねりや参加は得られなかったような気がします。
まぁ、バイク人口からしてもメディアの一極集中からも首都圏中心のムーブメントにならざるを得なかった側面はあったけどね。


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