
本年2月に続いて浜松市から不発弾処理のニュースが届きました。
僕ら戦後の浜松っ子は親や祖父母の世代から浜松空襲の恐怖と辛い体験を聞いて育ちました。
今回の不発弾も2月に続いて沖合からの艦砲射撃による戦艦の40センチ主砲弾だと報道がありました。
浜松はB-29による度重なる空襲も受けて焦土と化した地方都市のひとつです。
「爆弾のゴミ捨て場」とも米軍に揶揄された悲劇の町です。
模擬原子爆弾(パンプキン爆弾)も投下されました。
制空権も制海権も失っていたので空母艦載機による機銃掃射も受けたと聞きます。
そして1945年7月29日に釜石、室蘭、日立と南下しながら沖合から戦艦群による艦砲射撃を浜松し受けています。
68年前に恐らくは沖合30キロくらいから浜松に向けて放たれた2000発以上とされる戦艦の巨砲弾の1発が今回の不発弾だと思います。
戦争は得てして「国や国民を守る為」なんて大義名分で為政者や軍部が始めますが、家族を兵士に徴兵され、挙句の果てに住んでいる町を焼かれるのですからまったく国民を守っているどころの話ではありません。逆に国民を戦禍に巻き込んで終わりました。
1発の不発弾がそんな戦争の愚かさや悲劇を改めて僕らに教えてくれる気がします。
現在も各地で上映活動が続いている大林宣彦監督の作品に「この空の花 長岡花火物語」があります。
長岡空襲が大きなテーマの作品です。
最近の邦画の中では間違いなく僕としてはダントツの評価です。
僕はこの力作を東京と新潟で2回見ました。
この作品を見て何か感じるところがあれば、急速に右傾化する自民党政権に何らかの歯止めが効くような気がしてなりません。
皆さんも機会がありましたら是非、映画「この空の花 長岡花火物語」をご覧になってみて下さい。
空襲体験の記憶を都市として持つ浜松育ちの皆さんならきっと何かを感じ取ってくれると思います。

※大林宣彦監督作品「この空の花 長岡花火物語」(2011年)公式サイト
http://www.konosoranohana.jp/
※映画「この空の花 長岡花火物語」予告編 120秒バージョン
http://www.youtube.com/watch?v=CivwjE-pHJY&feature=player_embedded
※【PV】So long ! ダイジェスト映像 / AKB48[公式]
http://www.youtube.com/watch?v=LeLsjgbCoMI
≪静岡新聞≫〔特集〕11月10日に不発弾処理 浜松
http://www.at-s.com/news/detail/775165897.html
≪静岡新聞:2013年10月29日≫
浜松、11月10日の不発弾処理 1万2千人に避難勧告
http://www.at-s.com/news/detail/828834181.html
《スポニチ:2013年10月11日》
不発弾処理でJR運休 11月に都心、浜松で
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/10/11/kiji/K20131011006790680.html
JR東日本は11日、東京都北区赤羽北1丁目の土手で見つかった不発弾を自衛隊などが処理するため、11月17日午前11時~正午ごろ、東北線(宇都宮線)など在来線計60本を区間運休すると発表した。
運休するのは東北、高崎線の上野―大宮間、湘南新宿ラインの新宿―大宮間、京浜東北線の赤羽―南浦和間で、乗客約3万3千人に影響する見通し。
不発弾は7月に見つかり、長さ約1・7メートル、重さ約1トン。太平洋戦争で米軍が投下したとみられる。半径500メートルに設定される警戒区域を在来線が通るという。
またJR東海の浜松工場(浜松市)で見つかった不発弾処理のため、東海道新幹線は11月10日午前、浜松―豊橋間で一時運転を見合わせ、下り18本、上り16本に最大40分の遅れが出る。米軍が使ったとみられる艦砲弾で、長さ約1・5メートル、重さ約860キロ。2013年10月11日
《朝日新聞:2013年2月17日》
浜松で不発弾処理 1万人に避難指示、新幹線にも影響
http://www.asahi.com/national/update/0217/TKY201302170081.html