二日酔いってわけでもないんだけど、寝ぼけた頭で朝日新聞朝刊・特集記事欄「オピニオン耕論」で「『アニメの殿堂』考えるべきことは」を読んでいました。
その中で「２０世紀少年」や鉄腕アトムのリメイク版「ブルート」でも有名なマンガ家の浦沢直樹さんがシビアで本質的な発言をされていました。
曰く「マンガは紙と鉛筆と消しゴムとペンさえあれば、お金はかからず、どんな権力とも闘える。その独立性こそ根幹のはずだ」と……。
そうだよね♪
一枚のマンガ絵でも痛烈な社会風刺も社会批判も可能な表現手段だもんな。
圧政下であっても、仲間内で回し読みだって、地下出版だって可能だろうし、もしも文字が読めなくても絵でも伝えられる為政者の偽善や悪辣ぶりだって表現できるもんな。
浦沢先生のマンガ論のコメントに「あれ？これってフォークシンガーやフォークソングにも通じるものがなくないか？」と思ったわけです。
フォークシンガーに限らずブルースマンの世界も似てるかもね？
ギター１本下げて、全国各地を行脚して、伝えたいことを、訴えたいことのメッセージを曲に乗せて歌うわけでしょ？
そこには表現したいとか伝えたい、歌いたい欲求があるわけです。
勿論、生活の糧の部分もあるとは思いますが…。
そりゃ、仙人じゃあるまいし霞を喰って生きられるわけでもないからね。
でも、ギター１本と声で表現できる歌は“民衆の武器”にも成り得ますよね？
ペンと紙さえあれば自由に表現できるマンガと一脈通じるような気がしました。
そういえば浦沢直樹さんは超がつく売れっ子マンガ家とは別な顔としてシンガーソングライターの側面も持っていますもんね。
マンガや文学や歌や演劇や映画や芸術全般の表現活動が抑圧される世の中なんてろくなものじゃないよね？
報道や取材の自由も含めてだけどね！
でも、日本にも戦前や戦時中にそんな時代があったことを歴史的事実として僕たちも忘れちゃいけないと思うしね。
「くだらないもの」と「くだらなくないもの」を政府側の機関に選別されるのは気持ち悪いし間違ってると思うしね。
それは、「政府にとって都合の良いもの(＝無害なもの)」と「政府にとって都合の悪いもの(＝有害なもの)」を誰かが決めるってことだろうしね。
怖いなぁ～♪
そういえば、昨晩のフォーク酒場「亜古木」で中川五郎さんが歌ってくれた曲に「ある街に図書館がありました」ってのがありました。
この曲の背景を懇親会で質問してみるべきだったのですが、うっかりしていて忘れてしまいました(笑)。
勝手に推測するに、中川さんの身近な場所で、財政再建を謳い文句に廃止されたような図書館があったのかなぁ？
仮に、そこの利用者の子供の大半が蔵書のマンガに熱中していて、文学的な作品に興味がなかったとしても、公共サービスですし、図書館は地域の文化に貢献する存在なんだし、マンガだって読むに値する作品は無数にありますし、マンガから文学に飛ぶ子だっていると思うし、人類の歴史の中で焚書なんて忌わしい事件も多々あったわけだし、戦時下では有害指定とか禁署扱いみたいな図書だってあったんでしょうし、とにかく広範な書物を集めて誰でも無料で利用できる場所としての公共図書館は大事だよね。
行政の無駄を省いて、無理してでも存続して欲しいと思うもんな。
知的な好奇心を満たす地域の拠点だもん。
東京は雨も午後から本降りになってきたから、浦沢さんと長崎尚志さんの強力タッグの新作「ビリーバット」の１巻でも読むか？
今度は戦後史か？先の展開が楽しみだなぁ～♪
あっ…仕事のことすっかり忘れてた！(笑)
【文化庁「国立メディア芸術総合センター」(アニメの殿堂)】
http://www.bunka.go.jp/oshirase_other/2009/mediageijutsu_090514.html
【浦沢直樹】
http://www.flying-dc.com/nu/nu-pc_index.html
【中川五郎】
http://www.goronakagawa.com/
【中川五郎「Ｆｏｒ ａ ｌｉｆｅ」】
http://www.youtube.com/watch?v=uukS8OBBwMo
【フォーク酒場「亜古木」(池袋)・中川五郎ＬＩＶＥ】
http://www.acogi.jp/calendar/2009/06/#000401
【楢せつを、事務所】
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Oak/3039/toppage.html
【「自分の感受性くらい」茨木のり子】
http://yaya0312.at.webry.info/200602/article_2.html
【「椛の湖(はなのこ)フォークジャンボリー２００９」公式ＨＰ】
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