読了♪

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昔から、「オートバイ乗り」「オートバイ愛好家」「単車乗り」「ライダー」「バイク乗り」とモーターサイクルを駆る者達を呼ぶ表現は多々存在しますが、最近は日本でも「バイカー」という呼び方が増えてきて多少の違和感を覚えていました。

アメリカで「バイカー」といえば「モーターサイクル・ギャング」的なイメージもありそうなので、少なくとも一般のモーターサイクル愛好家とは区別される存在でしょうしね。
まぁ、日本の場合は、ハーレーなどのアメリカンタイプのバイクに乗っている人やバイク乗りっぽいファッションの方まで含めて「バイクに乗ってる人」という軽く広い意味で「バイカー」という表現を用いるケースがありそうです。実際『ガールズバイカー』『ストリートバイカーズ』『バイカーズステーション』といったバイク雑誌もありますしね。
でも僕自身が「バイカー」と名乗ることはないし、今後もないと思うな。
どうもこの呼称は僕にはしっくりこないからね。
オートバイ乗り、バイク乗りといった表現が一番無難で好きかな。

小説『傘も差せない不安定な乗り物の上から』を読んだのも、宣伝文句に≪日本初のバイカーノベル≫なんて言葉があったり、版元の出版社が「of the Biker,by the Biker,for the Biker」なんて公言しているバイク雑誌も出版しているからだ。
日本に於けるコアな意味での「バイカー」の意味を知りたくて買って読んでみたというのが正直なところだ。

小説の中で彼らなりの「バイカー」の定義のひとつは成されていました。
どうやら「ハーレーダビットソンを中心に置いた生活をしている」人達を指して「バイカー」と呼ぶらしいのだ。
「ハーレー」という括りとすれば、つまり国産バイク乗りの僕は彼らの云うところの「バイカー」では有り得ない、成り得ないということになる。なるほどねぇ~。ちょっと排他的な雰囲気が気にはなる。
ハーレー至上主義は理解は出来るが、あまり先鋭化して、ハーレー以外はモーターサイクルとして認めないような考えになったらセクトかカルトだしね。僕は原付から含めて様々なモーターサイクルにそれぞれの魅力も存在意味もあると思っています。僕もカワサキしか乗りませんが、他メーカーでも心魅かれるマシンはあります。ただ、現実に買えるのが1台とすればカワサキだっただけで、ハーレーも含めて憧れのバイクは多々存在します。

日本でもミーティングに集まる彼らの数を思えば、数万人単位のバイカーが現に存在するらしい。確かにハーレー乗りの集団は何かと出先でも音からして目につくし、年間を通じて毎週のように何処かで彼らのミーティングが開催されているのも事実だ。「バイカー」とは違うのかも知れないが、確かにハーレーブームは堅調だよね。ブームなんて一過性のモノかと思っていたら、ハーレー人気は意外にもこの20年か30年くらいかずっと続いている気がするしね。
興味深い味のありそうなバイクだが、高価なこともあって僕には手が出ないし、ブームに便乗するのも主義ではないので、僕がもしもハーレーに乗ることがあるにしてもそれは随分と遠い先のことだろうとは思う。

さて、小説だが、不覚にも泣かされてしまった一話もあったが、番外収録の最後の短編のひとつはどうにも近未来的SFバイオレンスモノで後味が悪かったな。何を伝えたいのは僕には理解できませんでした。

読了♪


▼『傘も差せない不安定な乗り物の上から』大森茂幸著 有限会社源
http://www.vibes-web.com/vibes_goods/books.html

本誌VIBESで絶大な人気を誇るライター・大森茂幸氏による書き下ろしバイカーノベルです。
【内容】
雨の中で出会った人達の織り成すドラマ。音楽家、和紙職人、ケーキ屋の店員、息子に跡を譲った旋盤工、シルバージュエリーショップのオーナーそれぞれが、ずぶ濡れになってバイクで走る男と一瞬だけ関わることで、自分の中の何かに気付く。
バイク乗りという世界観のなかで語られているが、バイクに興味がなくても引き込まれること必至。 テンポ良く進む雨の中のドラマが終わったときに、きっとあなたの心は晴れ晴れとしているはず。
バイク乗りの中に「バイカー」と呼ばれる人たちがいる。ある人はそれを「日々、少しずつ、人生を台無しにしていく人のこと」と定義付けをした。そんなバイカーによる、バイカーのための物語。日本初のバイカーノベル!!
※大森/茂幸
1965年、神奈川県生まれ。愛車で全国を旅している。料理人。バイブズ誌以外に、道楽、ライトニング、ガレージライフ、岳人など多数の出版物に連載を持ち、幅広いファン層から支持される


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