珍本「僕の音楽青春記・1971—1976」はある意味泣ける!

珍本「僕の音楽青春記・1971—1976」はある意味泣ける!


皆さんはどんな場所で読書を楽しんでいますか?
そりゃ、一番リラックスできる場所ですよね。
人によっては喫茶店だったり、通勤通学の電車やバスの中だったり書斎や勉強部
屋や居間のソファや風呂やトイレの中と色々ですよね(苦笑)。
なまけ者の僕が本を持ち込むのが、寝る前のベッド(寝てしまえるし…)、目覚めた
時のベッド(また寝てしまうけど…)、食後のベッド(そのまま昼寝しちゃうけど…)、
ヒマな時のベッド(どうせ寝てしまうし…)と一番気持ち良くて居心地のいいのがゴ
ロゴロしていればそのままヨダレ垂らして眠れる寝室なんです。
先日、より快適に読書を楽しむために適したアールのついた柔らかい背もたれ付き
のソファみたいなベッドに変えたくらいです。

最近、寝室で読んでいて楽しかったのが「僕の音楽青春記」(牧野良幸著/音楽出版
社)でした。このお方、本来は版画家なんでしょうがヘタウマ的なイラストも味があ
ります。
1958年愛知県岡崎市生まれってのも1959年生まれの僕とは同世代ですし、浜松と
岡崎なら近場の大差ない地方都市ですから当然にも文化的環境も音楽体験も似通っ
ているところも多く「わかる!わかるよぉ〜!あったあった!」と独りでうなずく
ことだらけ。

特徴をつかんだレコードジャケットのイラストも上手いと思ったし、僕らの世代
なら憧れた「TEAC(ティアック)のオープンリール・デッキ」とか「SCOTCH(スコ
ッチ)のオープンリール・テープ」なんて記号めいた文字が踊るだけで興奮してし
まうわけです。(BASFのテープにも憧れたよな)
SONYよりもTEACやAKAIや山水というプランド記号に弱かった気がします。
SONYといえば「カセット・デンスケ」も登場します。
「フィルム・コンサート」なんて死語も飛び出してきたりします。
とにかく僕も夢中になった懐かしいLP以外にも色んな物が登場します。

でもね、この本が「奇本」の類いなのもわかりますか?
この本で紹介されているLPはロック中心であってもクラシックから歌謡曲まで何
でもありなんです。著者の超個人的な趣味(音楽体験)の追憶の日々を綴った1冊
なので他の名盤案内的なガイドブックやロック史やジャンル別解説本とは一線ど
ころか出発点そのものが違うんです。その超私的さが同時代体験者として心地よ
いのです。しかし、この牧野さんは本当に昔のことをよくおぼえていると感心し
ちゃいます。僕でさえ「お前、よくそんな昔のくだらんことおぼえているよな」
と友達に笑われることがありますが上には上がいるものです。
なんせ田舎ですから入ってくる情報なんて限られたものですから情報に飢えて必
死になってましたもんね。

この本で嬉しかったことのひとつは僕が生まれて初めて買ったLPも取り上げられ
ていたことです。僕がお小遣いを握りしめて「イケヤ」で散々悩んだ挙げ句に買っ
たLPはエルトン・ジョンの「ピアニストを撃つな!」(1973年)だったんですよ。
“捨て曲”がなくて僕の中ではエルトンの傑作アルバムだと今でも勝手に評価し
て信じています(笑)。


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